手を振るソラくんゆるふわ宇宙・航空
考え中のソラくん

政府の動き

宇宙分野の国の戦略・予算・直近の決定(最終確認日: 2026-10-07)

🚀

総額1兆円規模

宇宙戦略基金が目指す支援の規模

💴

8,000億円

宇宙戦略基金にこれまで計上された額(第1〜3期の合計)

🛰️

年間30件程度

2030年代前半までに確保を目指す打上げ能力

💡

このページの読み方

金額は「どの段階の数字か」で意味が変わります。概算要求は各省が財務省に出した希望額で、まだ決まっていません。当初予算は国会で成立した年度の予算、補正予算は年度の途中で追加された予算です。官民投資額の想定は、国と民間を合わせた今後の投資の見込みで、予算として確定した金額ではありません。このページでは、数字のそばに必ず段階を書いています。

いま動いている主な方針

宇宙基本計画工程表(令和7年度改訂)(2025年12月23日・宇宙開発戦略本部決定)

宇宙政策の実行計画で、毎年改訂されます。今回の改訂では、宇宙戦略基金で速やかに総額1兆円規模の支援を目指すこと、政府が買い手になること(アンカーテナンシー)で商業化を加速すること、2030年代前半までに官民で年間30件程度の打上げ能力を確保することなどが示されました。民間の新しい宇宙輸送を可能にする宇宙活動法の改正案を、2026年の通常国会に提出することを目指すとも書かれています。

宇宙戦略基金(内閣府・文部科学省・経済産業省・総務省)

民間企業や大学が、複数年にわたって宇宙の技術開発に取り組めるようにする基金です。JAXAに基金を置き、輸送・衛星・探査などのテーマごとに公募します。第1期(令和5年度補正)3,000億円、第2期(令和6年度補正)3,000億円に続き、第3期(令和7年度補正)は2,000億円・19テーマで、採択は80件程度の予定です。

戦略17分野の官民投資ロードマップ(2026年7月21日・日本成長戦略本部決定)

国が重点を置く17分野の工程表で、宇宙は「航空・宇宙」分野に入ります。2040年度までの官民投資額は、ロケット・射場 2.3兆円、人工衛星・サービス 6.4兆円、月面探査・低軌道技術 5.6兆円と想定されています。同じ分野の航空側は、民間航空機 3.5兆円、空飛ぶクルマ 0.4兆円、無人航空機 0.3兆円です。

国の体制とお金の全体像

宇宙政策は、宇宙開発戦略本部が方針を決め、内閣府の宇宙開発戦略推進事務局が取りまとめています。実際の予算は11の府省に分かれていて、政府全体の宇宙関係予算は1兆446億円です(令和8年度当初予算4,967億円+令和7年度補正予算5,043億円+基金の執行予定額436億円)。前の年度より1,081億円増えました。

府省主な役割令和7年度 補正令和8年度 当初合計
文部科学省ロケットの開発、月・火星探査、宇宙科学1,555億円1,518億円3,073億円
防衛省衛星コンステレーション、防衛通信衛星30億円2,183億円2,213億円
総務省低軌道衛星の通信インフラ、光通信技術1,825億円87億円1,911億円
内閣官房情報収集衛星の開発・運用328億円622億円950億円
経済産業省宇宙産業の技術基盤886億円53億円939億円
内閣府準天頂衛星システム「みちびき」190億円214億円404億円
国土交通省気象衛星ひまわり、測量への活用121億円188億円309億円
農林水産省スマート農業100億円35億円135億円
環境省温室効果ガス観測衛星(GOSAT)3億円55億円58億円
警察庁衛星画像の解析—9億円9億円
外務省衛星画像の分析、宇宙分野の外交5億円3億円8億円
合計5,043億円4,967億円1兆10億円

補正予算には、宇宙戦略基金の第3期(2,000億円)が含まれます。金額は四捨五入のため、足し合わせた合計と一致しないことがあります。「主な役割」は、令和8年度概算要求の資料に載っている各府省の主な予算項目をもとに書いています。

主な事業とお金の動き

事業金額段階
宇宙戦略基金 第1期(文科省1,500億円・経産省1,260億円・総務省240億円)3,000億円令和5年度 補正予算
宇宙戦略基金 第2期(文科省1,550億円・経産省1,000億円・総務省450億円)3,000億円令和6年度 補正予算
宇宙戦略基金 第3期(文科省950億円・経産省740億円・総務省310億円)2,000億円令和7年度 補正予算
経済安全保障に資する宇宙産業の基盤強化(経産省・新規)683億円令和9年度 概算要求

第3期の内訳は、輸送480億円程度、衛星など960億円程度、探査など320億円程度、分野共通240億円程度です。令和9年度(2027年度)の数字は概算要求の段階で、年末の予算編成で変わる可能性があります。

直近の決定

  • 2025年12月23日 宇宙基本計画工程表(令和7年度改訂)を決定
  • 2026年2月 内閣府が宇宙戦略基金 第3期(2,000億円・19テーマ)の全体概要を公表
  • 2026年7月21日 日本成長戦略と、戦略17分野の官民投資ロードマップを決定

工程表に書かれている主な予定

  • 2026年度 火星衛星探査計画(MMX)の探査機を打上げ。宇宙領域把握(SDA)衛星の打上げに向けた取組
  • 2026年度以降 新型宇宙ステーション補給機(HTV-X)2〜6号機による物資補給
  • 2027年度まで 国産衛星による探知・追尾能力を備えた衛星コンステレーションを構築
  • 2028年度 小惑星アポフィスへの探査機の打上げを目指す(JAXAとESAの協力)
  • 2030年度 気象衛星ひまわり10号の運用開始
  • 2030年代前半まで 官民による打上げ能力を年間30件程度確保
  • 準天頂衛星システム「みちびき」は7機体制を構築し、11機体制に向けて開発

読み手別のひとこと

  • 学生の方へ:宇宙のお金の多くは「衛星を使った地上のサービス」に向かっています。全体像は宇宙経済の全体像2026にまとめています。
  • エンジニアの方へ:基金のテーマは、輸送・衛星・探査に加えて、他分野の技術との連携にも広がっています。基礎はロケット方程式をPythonで解くなどで手を動かせます。
  • ビジネスの方へ:「政府が買い手になる」方針は、宇宙スタートアップの売上の見通しに直結します。「予算」と「官民投資額(想定)」は別物である点にも注意が必要です。

出典(すべて一次資料)

このページは省庁などの公開資料をもとに作成しています。政策や予算は変わることがあるため、正確な内容は出典の一次資料でご確認ください。

最新トレンドを見る →ほかの分野の政府の動き →